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めくるめく紙芝居 井上信太さんワークショップ

めくるめく紙芝居のワークショップ初回。
参加アーティストは、美術家の井上信太さん。

17時からスタッフと打合わせをしていたら、信太さんが到着。
会場は18時からしか使えないので、
どうしよう…とりあえず搬出しちゃうかと、車から「羊」を全部降ろす。
そうこうしているうちに、林加奈さんとHANA★JOSSが到着。

センターの玄関や廊下に動物をどんどん並べ、
サファリパーク化する東山青少年活動センター。
利用者の中高生が、興味深々で見ている。
(一緒にやろうよ、と誘うと恥ずかしがって逃げた…)

開始時間の18時になって会場がオープンするも、
参加者がひとりしか現れない。かなり不安になってきて、
林さんから世話人役の方に連絡をとってもらう。
遅れてぼちぼちと何人か来ることが分かって安堵。

さて、準備が整い、会場の床に動物の体のパーツをいっぱい並べる。
それらのパーツをボルト&ナットでつなぎ、架空の動物をつくっていく。
オリジナルの動物ができたら、名前とどんな特徴をもっているのかを考える。
作業中、参加者が遅れてどんどん到着。
いつのまにか、6名の参加者、世話人の方お2人、アーティスト4人(+赤ちゃん)、
スタッフ5名、お客さん1名、私、小暮さん、総勢20名でのワークショップになっていた。

できた巨大な動物たちを、会場の天井から吊るす。
床にも羊を放牧したら灯りを消して、懐中電灯で動物たちを照らす。
参加者にアンクルンという竹の楽器が渡され、会場全体にポクポク、カラカラという音が響く。
その音に合わせて、HANA★JOSSと林加奈さんが音楽を奏でる。
幻想的で、不思議な空間。

ひとしきり演奏が終わったあと、林さんが作者に動物の名前と特徴をインタビューする。
以下はその一例。

・巨大な胴体から細い足が何本も垂れた「シューシューマン」、
・小さくてかわいい「トリーナ」は顔は鳥に似てるけど体は美脚。威嚇する。
・おなじく美脚の「まめリーナ」は「トリーナ」のライバル。つぶらな瞳で、おとなしい。
・「ハリリンタル」は人を驚かすのが好きで、雲に変身できる。
・「オバネウシ」には素敵な可能性がある。

とりあえず「様子見」だったという今回のワークショップだが、かなりおもしろかった。
(前回も「様子見」といいつつ思いっきり創作してしまったが)

林加奈さんのブログにも、詳細が(写真付)

終了後、五条のファミレスで深夜まで打合わせ。
特に参加者集めのことが懸案事項に。

今の参加者は、去年「まちかど紙芝居」に参加してくださった
ある知的障害者の活動サークルの方ばかりである。
それが悪いことではないのだけれど、
本当はもっと幅広く、いろんな方に来て頂きたい。
その思いもあっていろいろ各所に広報をしているのだが、
障害のある方自身の判断で、なかなか新たなことに「参加する決心」をして
「会場までやってくる」のが難しいようだ。

その理由は、「(身体的・知的な)障害の問題」と
「彼らがそうならざるを得なかった(自分自身で選択し実行することが日常的ではない)
障害者の置かれた環境の問題」との二重構造であるらしい。
このプログラムは半年間継続するので、参加者募集も常時行っていくつもりではいるけれど、
なんらかの工夫や戦略がいるだろうな…。想像していたより、ずっと壁はあついなあ。

ワークショップの中身については、信太さんと林さんといろいろ相談。
わくわく。マネージメントサイドとしては、ハラハラドキドキ(^^;)
「オバネウシ」のように「素敵な可能性」をもったプロジェクトになりますように!
by ide_h | 2006-10-07 23:31 | めくるめく紙芝居