こども、アート、日々。

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横浜滞在その1

前日の仕事が終わらず、徹夜。
通勤してくる人の波を逆走していると、雪!
自宅のある京都北部は、うっすらと雪化粧の景色。

急いで荷造りをして、横浜へ。
シンポジウム「アートがひらく学校・地域の未来」1日目は、
横浜美術館で行われる。

14時、主催者挨拶ののち、
ニッセイ基礎研究所の吉本光宏さんのイントロダクション。
「創造都市交流2006」の概要について、
これまでの経緯についてざっと説明され、
このプログラムが「クリエイティブ・シティ」をキーワードに、
横浜-イギリス-シンガポール間のアートをテーマにした
都市交流プロジェクトであることが分かる。

次に、英国アーツカウンシルのアリソン・クラーク・ジェンキンスさんによる
基調講演。イギリスでは政府レベルでアートの取り組みが進んでいて、
その推進を行っているのが政府の一機関であるアーツカウンシル。
しかしながら、政府とは一定の距離を保っていて、
アーツカウンシルが独立した活動ができるようになっているという。

その後、そのアーツカウンシルの支援を受けて活動している
「クリエイティブ・パートナーシップ」のプレゼンテーション。
国から80億円の予算を受けて創出され、現在では200億円が追加出資されている
組織で、学校やアーティスト、芸術機関と連携してアーツinエデュケーションの
取り組みを行っている。

次に、シンガポールの「ナショナル・アート・カウンシル」の
プレゼンテーション。
こちらも芸術団体と学校をつなぐ政府の機関だが、
おもしろいのはウェブがとても充実していること。
アーティストのプログラムを希望する学校が、
ウェブ上で申込み、マッチングするシステムができているそうだ。

休憩を挟んで、後半はパネルディスカッション。
はじめに、琉球大学教育学部の中村透氏の基調講演があり、
日本と英国の「アート」観の違い、学校教育の制度の違いが
解説される。そのお話によれば、イギリスの学校教育では
もともと個人主義、各能力に応じた教育が普通だったので、
アートを取り入れた授業が受入れられやすかったのではとのこと。

その後、中村さん、アリソンさん、シンガポールの「シアターワークス」ディレクターの
テイ・トンさん、横浜市立上中里小学校の坂田映子さんによるディスカッション。

中村さんからは、アートは「脱言語」であり、従来の言語中心の教育では
できなかった教育がアートを用いてできるという意見があり、おもしろい。
アリソンさんからは、「先生へのトレーニングが必要」「芸術をツールとして使う」
という考え方が提示される。
これはかねてから考えていたことと通じて、ちょっと安心。
でも、これをこのまま日本にもってくると、いろいろ弊害がありそう。
そもそも、芸術のとらえかたや教員をとりまく制度が違う。
日本では、どんな風に伝えていけばいいのか・・・課題はいっぱい。

最後に、アートinエデュケーションを進めていくために
必要なパートナーシップについて、それぞれから伺う。
テイ・トンさんはまず第1に「確信」を挙げていた。
プログラムに関与するすべての人が、目的をともにし、
「絶対に成功する、うまくいく」という「確信」を持って進むこと。なるほど。
次に、「戦略」そして、「熱意」。

中村さんは、「サスティナブル(長期的)」に活動できること、
そして文化の違い、お互いの葛藤をどうしていくかが鍵だと。
これはお互いの、そして自分たちの文化を疑って、破壊していくという考えが必要だとも。
(もちろん、クリエイティブで前向きな意味で)
アリソンさんは、「共通の目標をもっている人たちを繋ぎ合わせること」
「パートナーシップ、そして時にそれ以上に必要なのが、リーダーシップ」と
仰っていた。協働においては、リーダーシップを発揮するのはなかなか
勇気のいることだったりする。しかし、それが触媒や刺激になる場合もある、と。

最後に、司会の吉本さんから現在の日本のアートNPOの状態が
「バブル」(たくさんの泡がプクプクと湧き上がっている)と例えられ、
それが集まって大きな動きになっていくといいですね、と会は締めくくられた。

・・・

終了後は、交流会。
私は途中で失礼して、ZAIMで行われているSHOWCASEを見に行く。
ブースは閉まっていたけれど、タニシKさんのパフォーマンスが見られたので、満足。

タクシーで、桜木町のホテルへ。
ばったり眠る。
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by ide_h | 2007-02-02 23:45 | 子どもとアーティストの出会い