こども、アート、日々。

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横浜でシンポジウム

横浜美術館で開催された、シンポジウム「アートと学校教育のこれから」に行ってきました。主催は、神奈川県、神奈川県教育委員会、NPO法人STスポット横浜、横浜市芸術文化教育プログラムプラットフォーム準備事務局。

県とSTスポットが協働して行っているアーティストと学校が連携した授業の報告会として、毎年2月に開催されており、今年で4回目。初回から毎年参加していますが、年々参加者の数が増えているようで、地道に活動されてきた成果のひとつが現れていると思いました。

前半は神奈川県とSTスポット横浜の「アートを活用した新しい教育活動の構築事業」の事例報告、後半は横浜市が行う「横浜市芸術文化プログラム推進事業」の報告とディスカッションでした。前者は2008年度でひとくぎりを迎えるとのことで、この5年間の活動がどう評価され、次に繋がっていくのかが大変気になるところ。後者は新しく生まれた事業で、市、教育委員会、NPO、学校、アーティストが連携してアート・イン・エデュケーションのプラットフォームをつくろうという活動だそうです。すでにアーティスト・イン・スクールの事業の事例が揃い始めた現在、このようなシステムづくりに向けた活動がスタートされるのは、とても興味深いです。好事例となって、各地で展開されるようになっていくことを期待しています。

ディスカッションで気になったことは、これだけ事例が集まってもアーティスト・イン・スクールのまた成果や効果が言語化されないということ。例えば、「子どもたちはどう変わりましたか?」という問いかけに対して、まだ「生き生きと楽しそうにしていました」ということ以上の言葉が出てこない。もちろん、アーティスト・イン・スクールの活動で得られるものは環境や取り組み内容によって大きく変化し、また受け取る側によって「変化」と感じられるものの質も量も異なってくると思います。もちろん、コーディネーターがさまざまな立場の人に向けて、さまざまな言い方で訴えていくのですが、広く一般にというと、人々の教育観が大きく揺れ動いている時代であることに加えて、そもそもアートが人々に充分に認知されていないので、なかなか難しい。しかし、そろそろ声を集めて強いメッセージを発していかなければならないのだと近年、強く感じます。活動は着実に認知され、広がりはじめているのに、それを支えるシステムがなかったり、評価が伴っていなければ、いくらよい活動でもそのうちに消えてしまうでしょう。例えば、教育学の研究者と連携して成果をきちんと検証してもらう、コーディネーターどうしのネットワーキングを行う、啓発活動を視野に入れたアーティスト・イン・スクールのフェスティバルを開催する・・・など、いろいろなことが考えられます。これからこの活動がさらに広がり、安定して継続できるよう、知恵を絞っていかなければ、、、と思います。
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by ide_h | 2008-02-09 22:32 | 子どもとアーティストの出会い