こども、アート、日々。

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イギリス訪問記(おまけ)

帰国の日。
3時間ほどフリーな時間があったので、
ナショナル・ポートレイト・ギャラリーとナショナル・ギャラリー、
テート・モダンを駆け足でまわる。

古今東西の名画の数々にショックを受け、
さらになぜかまた大雨で、へとへとになりながら完遂。
おみやげもゲット。

19時半の飛行機でイギリスを発ち、
日本に着いたのが1日の午後4時。

飽和状態のトランクと頭を抱えて京都に戻る。
1週間のスタディーツアーを終えて、
コミュニティダンスに関してはイギリスが日本より10年先を進んでいること、
逆に言えば日本がイギリスの10年前の姿であることを確認し、
その乖離と、それらを埋めるべくやらなければいけない様々な仕事、について、
頭をめぐらせたまま寝たら、まだツアーにまわっている夢をみた。

翌日、新聞を広げたら、ロンドンでの同時多発テロのニュースが。
イギリスの素晴らしいところと、この国のおかれている厳しい現実の両方を、
この1週間でまざまざと見たように思う。

自分は、日本で何ができるかを考える。
とはいえ、できることから、最大限の力を使って実行していくしかない。
5年分、10年分の勉強をしたように思う、1週間でした。

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by ide_h | 2007-06-30 21:23 | 子どもとアーティストの出会い

イギリス訪問記(その6)

【6月29日】
怒涛のスタディ・ツアーもあっという間に最終日。
今日は、ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンスの建物の中にある
ユース・ダンス・イングンドを訪問。

若者とダンスをつなげる組織としては英国初だそう。
なので、政府から学校でのダンスの授業について、ここにいろいろと依頼がくるそうだ。

お話の中で、英国におけるコミュニティ・ダンスが、
教育的社会問題に対してのアートだという話を聞く。
また、少年院など刑務所で行われるダンスのワークショップについても。
どちらも、大きな成果があがっているとのことで、これからますます求められるだろうとのこと。
その後、施設見学。バレエに関する名品がいっぱい。

午後は、The Placeへ。
プレイスのディレクター、クリス・トンプソン氏にお会いする。
氏には2005年の東京国際芸術見本市で一度講演を拝聴して、
そこではじめてコミュニティ・ダンスのことを知り、
また同年秋には「ダンスで科学を教える方法」のワークショップを
プレイスのジリアン・アチャムさんに行ってもらい、
それがきっかけで「ダンスで理科を学ぼう」のプロジェクトを行った経緯があり、
今回、どうしても行きたかったところ。
驚くべきことに、クリス・トンプソン氏は、私の顔を覚えていてくださった。

「学力重視の社会の中で、アートの活動をどう進めていけばいいか?」という
私の質問に対して、
「小さくはじめて、大きなことにつなげること」
「地域からはじめても、常に世界に広げていくといくという意識を持っておくこと」
「自分たちのやっていることを、見えるようにすること」
「市民が、芸術が必要だ、という声を出すようにもっていくこと」
「対象とする分野に対して、さまざまな言語を使うこと」
「ダンスコミュニティが、ひとつの声になって訴えかけていく、シンプルなメッセージをつくること」
などの、クリアーで強い回答を頂いた。

さて、プレイスは、もと軍の射撃場だった施設を改装してつくられている。
ここでは、外部の若手アーティストの育成のための部門、
ダンス学校としての機能、研究機関としての機能を持っている。
ラバンセンターと同じような機能だけれど、性格が違う。
プレイスは、ラバンセンターよりもこじんまりしていて、より親密な感じがする。

そして、プレイスにはプレイスの、ラバンにはラバンのよさがある、と
学校関係のディレクター、ベロニカ・ルイスさんは語る。
そして、コミュニティ・ダンスを広げていくためには、
ダンスに対する情熱を強く持っていることが大切だと。
あっという間にミーティングの終わりがきて、
ロイヤル・フェスティバル・ホールに移動。
ここで、スペース・ビットウィーンというプログラムを鑑賞。
CandoCoをはじめ、たくさんのダンスカンパニー、
ユースダンスの演目をツアー形式で鑑賞。

夕方、プレイスに戻り、コンテンポラリーダンス作品を鑑賞。
(Chiris Haringの「Kind of  Heroes」)

これにて、英国のスタディー・ツアーは終了。
夜は、ツアーのメンバーでパブに行き(最終日にしてようやく!)
おいしいティラミスとカプチーノで締めて、ホテルに戻る。
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by ide_h | 2007-06-29 20:56 | 子どもとアーティストの出会い

イギリス訪問記(その5)

【6月28日】
グリニッジの、グリニッジ・ダンス・エージェンシーへ。
ここは元区役所の建物を改装してつくられた劇場で、
ふたつのホールがある。
ここでは、毎月「キャバレー」という10分間程度のダンスをたくさん上演する企画や、
ティー・ダンス(お年寄りが紅茶カップ片手に踊るダンス)などの企画で、
コミュニティとのかかわりを持っている劇場。
基本指針として、「地域の人に関わるダンス」「ダンサーの育成」
「イベントを行うこと」の三本柱で活動を行っている。

余談だが、ここで出されたクロワッサンが感動するほど美味しかった。
イギリスに来て、食事のひどさに落ち込んでいたので、余計に。
グリニッジは海も近くて、食べ物もおいしいところらしい。いいなー。

その後、ラバンセンターへ。
これまで、いろんな場所で、ラバンセンターの話を聞いてきて、
しかしながらさっぱりイメージが湧かなかった場所なので、
やっと訪問できて嬉しい。実際訪れてみると、想像以上の場所だった。
まず建築がすごい。テート・モダンや北京オリンピック会場を設計している
ヘルツォーク&ド・ムートンのものとのこと。建築ファンにはたまらないだろうなあ。
ラバンセンターには、ダンスのためのスタジオが13室、シアター、多目的エリア、図書館、
ダンスはもちろん、音楽まで理解するための専門カリキュラム、
ダンサーの身体的機能を科学的に調査・分析するための部署…。

ちなみに、ラバンセンターのある周辺地域は、
イギリスの中でも貧しい地域であり、政府の再開発の一環として
ラバンセンターがつくられたそう。その発想にも、驚く。

午後は、子どもたちのワークショップを見学。
4つの小学校から子どもたちが参加し、オリンピックのためのダンスをつくるワークショップ。
今日がファースト・コンタクトだそうだが、そのノリや表現力、真剣さは素晴らしいものが。
日本ではここまでくるのに、最低半年はかかるのではないだろうか。土壌ができている。

その後、男の子たちのためのダンスワークショップも見学。
いかにも、やんちゃな男の子たち。先生は、大変だ。
でも、踊るときはしっかり踊り、ダンスが大好きで、楽しいという。

なおイギリスでは、毎年6週間、小学校では義務で、中学校では選択で
ダンスの授業がある。ラバンセンターのスタッフたちは、
先生たちのためのワークショップも多く行っているとのこと。
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by ide_h | 2007-06-28 20:33 | 子どもとアーティストの出会い

イギリス訪問記(その4)

【6月27日】
朝、少し時間があったので、大英博物館へ。
1時間しかなかったので、展示室を駆け回ったのみだったが、
展示物や展示室の空間がすごい。夢にでそう。

今日はブリティッシュ・カウンシルで
英国でコミュニティダンスを広げた契機となったという雑誌「animated」の
製作者、ケン・バートレッド氏とのミーティング。
全ての人がダンサーであり、ダンスは全ての人のものであるという
哲学のもと、性別・障害・教育的に阻害されている人々にダンスを、という
信念で30年間、英国のコミュニティダンスを牽引してこられた方。

お話の中で、コミュニティダンスの観客はイギリスで1000万人、
ダンス公演を見たひとは140万人という調査結果があるという話をきき、
アートのためのダンスとコミュニティのためのダンス、
その違いに意識がひっくり返される。
なんというか、ダンスはダンス以上のものであるのだなと、ここで始めて気がついた。
とはいえ、氏は続けて、「ツールとしてのダンスではなく、
アートとしてのダンスをつくりあげていくプロセスが最も重要」とも仰った。

最後に、ダンスとコミュニティにある垣根、つまり、
ピラミッドの頂点にあるバレエ団などの活動と、学校でのダンスなど
草の根のダンスの山(ヒエラルキー)を崩し、ひとつの線にしていきたいと。
見る・踊る・つくるというダンスの共通項を見出し、広げていきたいとのこと。
その壮大なビジョンに、圧倒されたままミーティングを終え、ランチへ。

午後は、ロンドン南部の劇場、チキン・シエッドへ。
その名のとおり、20年前、鶏小屋を拠点に始まったという劇場。
ここは劇場であるとともに大学の機能ももち、
子どもと若いダンサーが相互に交流しながら作品をつくっているそう。
子ども達の活動を進めるにあたって、保護者とのかかわりについても伺ったが、
やはりスタッフが保護者に対しては丁寧な連絡と報告を行い、
また保護者が公演のボランティアスタッフとして運営に関わる、などで
地域とのかかわりを作っているそう。

夜は、オックスフォードへ。
かの有名なオックスフォード大学の構内で、
ユースダンスの公演を見る。
ほとんどがコンテンポラリーダンスで、出演者の年齢は
10代から50代まで。
10代の子たちのダンスは生き生きしていて、50代の方のダンスは味わい深く。
2005年にダンスのワークショップをした、
大阪の中学校の生徒や先生のみんなに見せてあげたいダンスだった。
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by ide_h | 2007-06-27 20:31 | 子どもとアーティストの出会い

イギリス訪問記(その3)

【6月26日】
ロンドンから南へ車で1時間半の、ブライトンにある、
アーツカウンシル・サウスイーストへ。

ここで、サウスイーストで活動する、たくさんのダンスカンパニーや
エージェンシーのプレゼンテーションを聴く。
南東部は、ダンスが盛んな地域で、アーティストたちもたくさん住んでいるそう。
確かに、ロンドン中心部まで特急で45分、海が近くて気持ちいいし、ゴミゴミしてないし、
おしゃれなお店もたくさんある。日本でいうと、横浜みたいなものかー。

プレゼンテーションで面白かったのは、
ダンサーと映像作家とのコラボレーションによる映像作品。
出演者はユースダンスのメンバーで、テレビ局の若いクルーが撮影、編集し、
ゴールデンタイムにテレビ放映されたそう。
また、イギリスにはアトリスク(At lisk:麻薬や犯罪・いじめなど、
危険にさらされている子どもたちのこと)を対象にしたダンス・プログラムも、
多く行われているとのこと。
その他、障害を持った方たちによるダンスカンパニーの紹介や、
ユース・ダンスの活動を行うカンパニーの紹介など。

その後、ブライトン・ドームの見学へ。
ここは王様の元別荘だった場所を改築して劇場にしたという、
素敵な空間。ここでは毎年5月にブライトン・フェスティバルという舞台芸術の祭典があり、
毎年50万人が参加するそう。
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ツアーを終えてロンドン中心部へ戻り、大急ぎで
ミュージカルを見に行く。演目は、「オペラ座の怪人」。
英語の台詞が分からなくて悲しかったが、音楽や演出はすばらしかった。
なにより、劇場が素敵!ジーンスにスニーカーでもいれてもらえたが、
ほんとうはドレスアップしていくべきところなのだろう、たぶん。
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by ide_h | 2007-06-26 19:47 | 子どもとアーティストの出会い

イギリス訪問記(その2)

【6月25日】
スタディ・ツアー初日。
朝、ツアーメンバーのみなさんと合流し、
ブリティッシュ・カウンシルへ。1週間のスケジュールについて、説明を受ける。
朝から夜まで、スケジュールはみっしり。
しかしながら、ひとりでは絶対に回りきれない素晴らしいプランでわくわく。
同時に、自分の体力と脳みそのキャパに多少の不安を覚える・・・。

午後は、ロンドン北部にある劇場、サドラーズ・ウェルズへ。
そこで、コミュニティダンス担当のエマ・グラッドストンさんにお会いする。
サドラーズ・ウェルズのコミュニティダンスの活動、
アーティスト育成についてのお話。
まだお若い方なのに、信念とビジョンをしっかり持って活動されている。

夕方、ロンドン東部のイースト・ロンドン・ダンスへ。
ここは5年度のオリンピック開催地で、それに向けた取り組みを
いまから始めているとのこと。
さまざまな人種の若者たちから構成される、ユースダンスの取り組みを見学。
そして、オリンピック招聘に向けてつくられたDVDを鑑賞。
ユースダンスの取り組みをここではじめて知ったのと、
ワークショップの現場をみたことで、とても印象に残っている場所。

ロンドン中心部に戻り、そこからロンドン観光へ。
宿泊しているベットフォード・アベニューから南下し、
トラファルガー広場、ビックベンを見に行く。
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by ide_h | 2007-06-25 19:29 | 子どもとアーティストの出会い

イギリス訪問記(その1)

6月23日から30日にかけて、イギリスへ行ってきました。
全国の公共ホール・文化財団のダンス担当者の方5名と、JCDNのみなさんが
英国のコミュニティ・ダンスに関するスタディ・ツアーに出かけるというので、
お願いして同行させて頂いたのです。
ツアーのアレンジは、ブリティッシュ・カウンシルのみなさまが行ってくださいました。
コミュニティダンスの活動を行う劇場からダンス・エージェンシーやカンパニーを
5日間かけてまわり、さまざまな事例とお話を知ることができた、すばらしい体験でした。
この場を借りて、御礼申し上げます。

というわけで、以下、ツアーレポート。

・・・
【7月23日】
関空を発つ。12時間のフライトでへろへろの体で、
ヒースロー空港に到着。そこから地下鉄で、ホテルへ。
夕食の場所を探す気力もなく、ホテルの目の前にあった
SABWAYでサンドイッチを食べて、ばたりと眠る。

【7月24日】
フリーの日。
イギリスの南東にある、ライという田舎町へ遊びに行く。
ロンドン中心部から、2時間半ほど。電車はガラガラの各駅停車。
ライは中世の町並みが残る、美しい町でした。
残念なことにあいにくの雨で、しかも、なぜか日曜に閉まっているお店が多い。
とはいえ、町並みは美しく、お店は洗練されていて、
風景はおとぎばなしに出てきそうな雰囲気で、
イギリスの田舎町をさんざん堪能。

夜8時、ロンドン中心部に戻る。
6月のロンドンは、10時頃まで明るくてたくさん動けるのが嬉しい。
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by ide_h | 2007-06-24 19:10 | 子どもとアーティストの出会い

TOA トライやる・ウィーク、終了!

トライやる・ウィークは兵庫県の中学2年生が1週間、社会体験をする行事。
子どもとアーティストの出会いでは、神戸市に本社がある音響メーカー、
TOAでのトライやる・ウィークの受け入れの企画制作を2004年から行っています。
TOAのトライやる・ウィークは、TOAの持つジーベックホールで、
子どもたちがプロの音楽家とともに音楽作り&コンサート&制作業務を行うというイベントです。
その、TOAのトライやる・ウィークが今年で10周年を迎えるということで、
過去の10年間を振り返ることをテーマに、
「港島ミュージック・サーカス~港島サーカスコンサート~」を行いました。
メインのアーティストは、サウンド・アーティストの村井啓哲さん。
ゲストに、2000年・2002年出演のオルガニスト、大森幹子さん、
2004年出演のトランペット・民族楽器奏者の金子雄生さん、
2005年出演のチンドン奏者、華乃家ケイさんに
お越しいただきました。

さまざまなジャンルの音楽が混在する状態を「サーカス」にみたて、
ジーベックホールのいろんな場所でパフォーマンスを行ったり、
3分ごとに演奏曲を切り替えたり、合間に過去の映像を上映したり、
童謡の「ふるさと」を観客のみなさんとひとり一音ずつ歌ったり、
全員で校歌を演奏したり・・・。
一風かわった、でもTOAのトライやるの10年間を振り返ることのできる、
素敵なコンサートでした。

私は、3日から神戸に泊まりこんでの仕事。
5日間で、子どもたちと一緒にゼロからコンサートをつくるという
ハードワークにへろへろになりましたが、
最終日のコンサートでの子どもたちの楽しそうな顔と成長ぶりを見ると
疲れも吹き飛び、いまから10年後には私は何をしているかなと
思いをはせたイベントでした。
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by ide_h | 2007-06-08 23:17 | 子どもとアーティストの出会い