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東京芸術見本市

東京芸術見本市のセミナー、「それぞれの地域でダンスがどのように役に立つのか-イギリスのコミュニティダンスを参考に-」に参加してきました。スピーカーはイギリスでコミュニティダンスの研究をしているクリストファー・バナーマンさん、札幌市芸術文化財団の大野典子さん、モデレーターはJCDNの佐東さん。

まずはクリスさんからイギリスのコミュニティダンスの歴史やコミュニティダンスの概念についてのプレゼンテーションがありました。印象に残ったのは、コミュニティダンスを行う際にジャンル(コンテンポラリーであるとか、ヒップホップであるとか)は問わず、ダンスの知識・スキルを生かし、一方的に教えられる側に押し付けるのではなく、ダンスアーティストと参加者が相互に与えていくことが、コミュニティダンスなのだと仰っていたことです。アーティストの仕事は、「投げかけ」「引き出し」「編集する」、”クリエイティブ”を参加者と一緒にやっていくことが重要だと。

その後、会場の参加者を4名ずつグループ分けし、「日本でコミュニティダンスを推進するのにさまたげになっているもの」「その解決策」について、ディスカッションをし、各グループで発表しました。10数のコミュニティダンスに対する意見はそれぞれとても面白かったり、現状の再確認になったりしました。クリスさん曰く、「30年前のイギリスの状況と今の日本の状況はとてもよく似ています(だから、あきらめずにがんばってくださいね)」とおっしゃっていました。

続いて、大野さんからイギリス視察の報告。私もこの視察に同行させて頂いていたので、懐かしかったり、いろんなことを思い出したり。いま思えば、システムや制度を知ることはもちろん、そこで働く人々の信念や姿勢に触れられたことがとても力になりました。

来年からは、各地でコミュニティダンスをテーマにした企画も動き始めています。この種を、日本でどう育てていけるか。時間はかかりそうですが、じっくり進めていきたいです。
by ide_h | 2008-03-06 17:13 | アート